カテゴリ:コラム / 投稿日付:2026/09/04 09:58

相続した実家を売るとき、税金が大きく変わる特例があります。
使える方は、譲渡所得から最大3,000万円を引けます。
ただし期限があり、今年で切れる方がいます。
どういう特例か・・・
正式には「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」といいます。
長い名前ですが、中身は単純です。
相続した実家を売って利益が出たとき、その利益から最大3,000万円を差し引けます。
たとえば取得費がはっきりしない土地建物を3,500万円で売った場合、
通常なら3,500万円近くが課税対象になります。
この特例が使えれば、課税対象は500万円まで下がります。
税額にすると、数百万円の差になることもあります。
期限は「相続開始から3年を過ぎる年の12月31日」
ここがいちばん大事なところです。
期限は、相続が始まった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までです。
たとえば2023年の秋に相続が始まった方なら、2026年12月31日が期限になります。
つまり今年の年末です。
「3年もある」と聞くと余裕に感じます。
ただ、この期限までに終えなければならないのは「契約」ではなく「売却」です。
引き渡しと決済まで済ませる必要があります。
なぜ9月が最後の入口なのか
売却を終えるまでに、これだけの時間がかかります。
・買主を探す期間
・条件の交渉、契約
・契約から引き渡しまで
・市役所で「被相続人居住用家屋等確認書」を取る時間
物件や条件にもよりますが、合わせて数か月です。
建物を取り壊してから売る場合は、解体の期間も足されます。
10月、11月から動き出しても、年内の引き渡しには届かないことがあります。
今月が、現実的な最後の入口だと考えています。
使えるかどうかの主な条件
すべての相続不動産で使えるわけではありません。
主な条件は次のとおりです。
・昭和56年5月31日以前に建てられた家屋であること
・マンションなどの区分所有建物でないこと
・相続が始まる直前まで、亡くなった方が一人で住んでいたこと
・相続してから売るまで、事業・賃貸・居住に使っていないこと
・売却代金が1億円以下であること
・耐震基準を満たすようにするか、建物を取り壊して売ること
なお、家屋と敷地を相続した相続人が3人以上の場合、
控除額は1人あたり2,000万円に下がります。
条件は細かく、個別の事情で変わります。
使えるかどうかの判断は、必ず税理士にご確認ください。
まず確認していただきたいこと
心当たりのある方は、次の2つを調べてみてください。
1. 相続が始まった日はいつか
2. 建物が建てられたのはいつか
この2つが分かれば、期限に間に合うかどうかの見当がつきます。
納税通知書や登記の書類に書かれています。
じぶん不動産では、期限から逆算した進め方のご相談をお受けしています。
「間に合うかどうか分からない」という段階で構いません。
分からないまま年を越すより、一度確かめておくほうが安心です。





