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お盆に実家で交わされた会話のこと
カテゴリ:コラム  / 投稿日付:2026/08/14 00:00





お盆が明けると、相続についてのご相談が増えます。

帰省して実家の状態を見て、家族と話したあとに連絡をくださる方が多いからです。

ただ、話がうまく進んだご家族と、
その場で止まってしまったご家族があります。

違いは、どこから話を始めたかでした。


 

「売る・売らない」から入ると止まります

いちばん多い失敗は、最初に「この家、どうする?売る?」と聞いてしまうことです。
親からすれば、自分が住んでいる家、あるいは長く住んできた家です。

売る話を持ち出されると、追い出されるように感じる方もいます。
兄弟のあいだでも、住み続けたい人と現金にしたい人で意見が分かれます。
最初にこの話をすると、その場の空気が固くなって、そこから先に進みません。
しかも、この段階では答えが出ないのが普通です。

売れるのか、いくらになるのか、誰の名義なのか。
何も分からないまま結論だけを出そうとしているからです。


名義の話から始めてください
私がおすすめしているのは、
「この家の名義、いま誰になってる?」から入る方法です。

これは事実の確認です。親も答えやすく、兄弟のあいだでも意見が割れません。
そして実際に確認してみると、思っていたのと違うことがよくあります。

父親の名義だと思っていたら祖父のままだった、というのは珍しい話ではありません。
名義が祖父のままだと、祖父の相続人全員が関係者になります。
父親の兄弟、その子ども。人数が10人を超えることもあります。

この事実が分かると、「じゃあ早めに整理しておいたほうがいいね」
という話に自然に移ります。
売るかどうかの結論を出さなくても、次の一歩が決まります。




親が話したがらないとき

親が「まだそんな話はいい」と言うことも多いです。

無理に押さないでください。

そういうときは、書類の場所だけ聞いておくのが現実的です。
権利証、固定資産税の納税通知書、通帳、保険証券。
「もしものときにどこを見ればいい?」という聞き方なら、答えてくださる方が多いです。

納税通知書があれば、どの不動産を持っているかがおおよそ分かります。
田や畑、山林を持っていることを子どもが知らなかった、というケースもあります。
持っている不動産の全体像が分かるだけでも、あとの手続きがかなり楽になります。




全員が集まれないとき

お盆に全員がそろわないご家族も増えました。

仕事の都合、体調、住んでいる場所。理由はさまざまです。
その場合、集まれた人だけで話を進めないでください。

あとで「聞いていない」となると、そこから関係がこじれます。
相続の手続きは最終的に全員の合意が必要なので、いない人を外して進めても意味がありません。

現実的なのは、集まれた人で事実だけ確認し、その内容を全員に共有することです。
名義がどうなっていたか、書類がどこにあったか。

写真を撮ってグループのメッセージに送るだけでも構いません。
決定ではなく報告として共有しておくと、次に話し合うときの土台になります。




その場で決めなくていい

お盆の集まりで結論まで出そうとしなくて構いません。
全員がそろう機会は年に1回か2回です。

その場でやるべきなのは、決めることではなく、事実を持ち帰ることです。
名義が誰か。相続人が何人になりそうか。

書類はどこにあるか。この3つが分かれば、あとは電話やメールでも進められます。


実際、お盆に事実確認だけして帰り、9月に入ってからご相談に来られて、
秋のうちに売却まで進んだご家族もあります。

逆に、その場で言い合いになってしまい、
翌年のお盆まで何も動かなかったご家族もあります。


差がついたのは話し合いの上手さではなく、最初に何を聞いたかだけでした。
話し合いの進め方については、
相続相談室の記事でも取り上げています。




お盆前に一度読んでおくと、切り出し方の見当がつくかもしれません。



 

 

 


 

 

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